馬渕晶子さん
中部美容専門学校卒、2007年入社/チーフ・トップスタイリスト
チーフとして店長をサポートする一方で、後輩からも慕われている馬渕さん。社長の古くからのお客様を引き継ぐなど、お店からの信頼も厚い。数年前、取材をした際とは全くイメージの異なる馬渕さんは、良い意味で変化を楽しんでいるようにも。「変化していくこととは?」聞いてみました。
以前はかなり個性的なファッションでしたよね?
20代前半の頃は、ダブルカラー、デザインカラーなど人と違うスタイルを追求するのが好きでした。自然とスタイルモデルを見る目も、個性的でしたね。お客様がご持参いただく雑誌は、どう作っていいのか分からないようなスタイルやカラーばかり。それに応えていくのが楽しかったです。
他にはない方向性が私の技術の差別化にもなって、居場所を見つけたというか、売り上げを伸ばす土台にもなりました。
今はどう変わってきましたか?
30代になって、お客様も私も環境や立場、髪質など以前とは変わってきました。自然と、好みも変わってくるんですよね。変化に柔軟に、スタイルを楽しんでいます。落ち着いたのではなくて、20代の独特さがあったからこそ、今のスタイルを見つけたという感じです。
なぜ変われるんですか?
柔軟になったというか、気持ちの余裕ができたというか。最近、私、同じ世代の美容師ではない友人にも会うようになって。実は以前は、美容師としてトゲトゲしかったんでしょうね、自分と価値観の合わない友人とは付き合えなくて。ちょっと嫌な女ですよね。笑
でも、今は、どんな女性でも何かに頑張っていると分かったし、素直に認められるというか。美容以外の角度からも、人を見られるようになったんです。相手を見る目と、自分に向ける目、両方の変化のバランスが良いような気がします。
変わらないことってありますか?
サロンワークのスタイルとして、絶対に変えたくないところもあります。お客様の髪のくせや、好みなどは必ずお客様以上に、私が知っていなくてはいけないというスタンスです。役割分担があるので、アシスタントにお願いする場面も多いです。ただ、お願いするためには、お客様の情報を正しく、的確に指示をすることが大切です。担当の美容師として、わかっていることがお客様との信頼感につながります。これは、サロンワークを始めた頃、先輩から言われてきたことなんです。見た目のファッションや、スタイルは変わっても、美容師としてのスタンスは初心を忘れることなく、これからも学び続けていきたいと思っています。